「GIGA」というとスマホのデータ量か?と思っちゃいますよね。 GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」のイニシャルをとった造語で、文科省が打ち出した一大プロジェクトの名前です。
9000億円かけて、日本中小中学校の子どもたちにタブレットPCなどを配布するのです。いわゆる「一人一台PC」の環境を国が整備します。
当初は、R2年から4年計画で進める予定でしたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響のため前倒しで進められています。
小学校では「プログラミング」が“必須”になりました(R2年度)。中学校の技術では「双方向の情報のやり取り」を可能にするプログラムを扱い(R3年度から)、高校では問題解決にプログラミングを“利用”することが必修科目「情報Ⅰ」に入っています(R4年度から)。
将来教員を目指す学生だけでなく、子の親になったとき、学校ではどのような学びが普通になっているのか考える時期に来ています。これからの社会、パソコンを操作できるだけでは使えるとは言えなくなります。“道具”としてパソコンやネットを使いこなせるスキルが必要になります。
日本は、教育にデジタルを活かす取り組みが、世界最下位と言っていいほど遅れています。世界的な学力調査では、数学(算数)と科学(理科)の能力に限れば、日本はお隣の国韓国とトップを争う成績を毎回出しています。
これからは、見たこともない問題を解決するために、ネットワークを介して得られる巨大なデジタルデータ(ビッグデータ)を、コンピュータで高度な処理を行う技術(AI)を利用する力が求められます。遅ればせながら、国は子どもたちにコンピュータの「ふだん使い」を浸透しようとしています。教員を目指す人も、そうでない人も、社会に出る前に「ふだん使い」を身に付け、自分の“道具”のひとつにしてください。
(参考)
文部科学省「GIGAスクール構想」のページ
https://www.mext.go.jp/a_menu/other/index_00001.htm