『本へのとびら-岩波少年文庫を語る』宮崎駿 著 岩波新書 刊 908/Mi 図書ID:047574
「岩波少年文庫」を子どもの頃に読んだことがありますか?読んだことがある人はきっと幸せな子ども時代を過ごしたのでは?選び抜かれた良質な文学に巡り合えた子どもはその喜びを大人になっても忘れません。ジブリの宮崎駿さんもそんな子どもでした。400冊の中から宮崎さんが選んだ珠玉の50冊の書評です。岩波新書のいつもの赤い扉をめくると、中は一変してカラフルな宮崎ワールドです。書評や後半の子どもの本への思いなどからジブリ作品の創作の水源がわかるようです。著者独特の語り口調の読みやすい本です。挿絵や写真などを楽しみながらゆっくりお読みください。そして岩波少年文庫を是非手にとってみてください。IPU図書館では岩波少年文庫を取り揃えております。(司書:奈良)
『DOMINOES “Emma” Level Two 』Oxford University Press刊837.7/Do/L2 図書ID:027191
「多読コーナー」から、“DOMINOES”シリーズ、レベル2の“Emma”を手にとってみました。まさに英語の教科書を読む感じです。主要単語は700、中学校で習った易しい語彙で書かれています。また、1章ごとに内容が理解できたか、チェックシートで確認できます。イラストも豊富です。ジェーン・オースティン作、小説「エマ」をダイジェストで読むことができました。英語はちょっと苦手という人にも、“DOMINOES”シリーズを自信をもってお薦めします。 (司書:井上)
『対訳ニッポン双書 日本の伝統文化』山本素子著 IBCパブリッシング刊 837.7/Ya 図書ID: 047619
国際社会の現代、「英語が堪能になりたい」と思っている人は少なくありません。しかし、真の国際人とは語学力に優れているだけでなく、自国についても造詣が深いことが大切なのでないでしょうか?今回は、そんな国際人を目指す人にオススメの本をご紹介します。
本書では、右のページは日本語、左のページは英語と、二ヶ国語で日本の伝統文化について解説されています。日本語と英語の表現を比較しつつ、同時に日本の伝統文化について学習できるという、便利な1冊です。内容も「いけばな」や「能」・「相撲」といったスタンダードなものから、「おりがみ」・「忍術(海外で人気だそうですよ!)」といった変わり種までとりあげています。
「日本を知りたい外国人」と「日本を深く知りたい日本人」が一緒に利用できるバイリンガルな1冊。この本で、留学生と一緒に日本の伝統文化を学んでみてはいかがですか?(司書:鶴見)
『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』増田俊也 著 新潮社 刊 789.2/Ma 図書ID:0267145
まず、過激な題名にちょっと引きます。それに木村政彦って誰?史上最強の柔道家。戦中、戦後15年間不敗。身長170センチ、体重は全盛期でも75キロ、古賀稔彦と吉田秀彦の中間くらいの体格。講道館柔道の歴史の中で4強と言われる、あの山下泰弘よりも強いらしい。そんなすごい木村がなぜプロレスに転向し、力道山と闘い。無残な負けを喫したのか?筆者が10年以上にわたる取材と、資料収集を基に書かれた文章は力強く迫って来ます。真剣勝負なら木村は力道山に勝っていたという信念から、捏造されてしまった力道山との「あの試合」の真相を究明すべく、木村の人生を克明に、時に事実は残酷に描いていきます。そして、著者のたどり着いた結論とは?第43回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品。(司書:栗林)