お知らせ

おすすめの本!紹介2012④
『カジュアルベイカンシー 突然の空席』J・K・ローリング著、講談社刊、請求記号 933.7/Ro
作者のJ・K・ローリングは言うまでもないが、「ハリー・ポッター」シリーズの産みの親である。ポスト・ハリーを楽しみにしていた読者にとって待ちに待った新刊である。が、新たなファンタジーを期待していた読者には意表をつく作品となったのでは。町議会議員の死亡が引き起こした人間模様をリアルな筆致で描いている。そこにはティーンエイジャーのいじめ、自傷、薬物中毒、人種差別等、むごたらしいまでの現実がある。しかしながら作者も同様のむごたらしい現実から這い上がってきた人間であることを思い出せば、「ハリー・ポッター」の大成功からリセットし自らの原点を見つめ直す、真摯な作家の姿を見ることができる。(司書 奈良)
『キングの死』『川は静かに流れ』『ラスト・チャイルド』ジョン・ハート著、早川書房刊、請求記号 933.7/ Ha
ジョン・ハートは、2006年にアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀新人賞候補作となった『キングの死』でデビューし、2008年には『川は静かに流れ』でMWA賞最優秀長篇賞を受賞。さらに、『ラスト・チャイルド』でMWA賞最優秀長篇賞、英国推理作家協会賞最優秀賞スリラー賞をダブル受賞。どの作品もミステリーでありながら、人物や自然の描写は巧みで、活字を追っているのに映画のスクリーンをみているように引き込まれていきます。事件にまつわる人物の親子の確執、夫婦の関係、個人的な苦悩が事件を複雑にしていき、読みごたえ満点です。(司書 井上)
『居場所のない子どもたち』鳥山敏子著 岩波書店刊 請求記号 367.6/To
現在の子どもたちは物質的に恵まれています。しかし、精神的にはどうでしょうか?自分の居場所を失い、苦しんでいる子どもたちがこの国にはたくさんいます。そして、その苦しみを解決できないまま大人になり、親になる人も少なくありません。元公立学校の教師である著者は、「ワーク」と称するセミナー活動を通じて彼らの心とからだの癒しに取り組みました。本書はその体験を中心に構成されています。教師を目指す人はぜひ一読を。(司書 鶴見)
岡山文庫『岡山の方言』十河直樹著、日本文教出版刊、請求記号 081.2/Ok/56
岡山弁と言えば、最近では「でーれーガールズ」原田マハ著や「ぼっけえ、きょうてえ」岩井志麻子著などで知られるところですが、本書では「でーれー」と「ぼっけー」が類語で、他にも「ボッコー」、「モンゲー」もそうであるなど、岡山方言について詳しく知ることができます。岡山文庫は「岡山県の百科事典」を標榜し、多くの写真を使った読みやすい構成で、文庫本サイズながら岡山の文化、歴史、自然など幅広いテーマでこれまでに280冊(2012.12月現在)が刊行されています。岡山を知るならインターネットより詳しく知ることができます。今回「岡山の歴史」、「岡山の歳時記」、「吉備路」など40タイトルが入りました。あなたの気になる岡山を探してください。(司書 栗林)
*画像転載許諾済

新刊案内 2013/3/22(金) 16:25:40


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