千原、12年ぶりの中距離2冠!~西日本インカレ最終日~

【中長距離】

エディオンスタジアム広島で行われた「第70回西日本学生陸上競技対校選手権大会」の800mで千原康大(体育2・松江商)が優勝を飾り、初日の1500mと合わせて、12年ぶりの中距離種目での2冠を達成しました。

初日に行われた1500mで優勝を飾った千原は、大会前から公言していた2冠に向けて、気を緩めることなく800mの予選に臨みました。この予選を難なく通過し、2冠に向けての最大の難関と考えられた準決勝、1分50秒台および51秒台の記録を持つ選手が4名いる中でのレースとなりましたが、自己記録で圧倒的に劣る千原は冷静にレースを進め、ラスト100mで中京大学の伊藤壮太選手(昨年の日本ジュニアチャンピオン)とともに抜け出し、決勝進出を決めました。

この準決勝までに4本のレースを重ねた千原でしたが、決勝前のウォーミングアップでは疲れを感じさせない切れのある動きを見せ、2冠への期待が高まりました。

迎えた決勝、勝利と同時にタイムも欲しい千原は勢い良くスタートを切ったものの、集団のペースは上がらず200mから300mにかけてはジョギングのような状態に。その後、ペースは一気に上がりましたが、それでも400mの通過は63秒という驚異的なスローペース。その後もペースが変動し、選手が次々と交錯する難しいレースになりました。そんな中、200m地点からの急激なペースアップで集団を絞った千原は、最後の100mのスプリント合戦でも前を行く選手を粘り強い走りで交わし、2005年の坂直哉さん(名城大)以来12年ぶりとなる中距離2冠の栄光を手にしました。

1500mに軸足を置いてトレーニングしてきた千原ですが、この優勝で800mでの可能性も大いに見出すことができました。夏にさらに高いレベルのトレーニングを積み、次の目標である日本インカレでは2種目入賞を目指します。

なお、この種目で準決勝進出を目指した南澤響(体育2・姫路商)と植崎敬大(体育2・琴平)は、ともに予選敗退に終わりましたが、これから新たなトレーニングに取り組む2人にとって、今後自身が目指すべきレベルが明確になる貴重な経験を積むことができました。

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