【中長距離】
屋島レクザムフィールド(香川県高松市)で開催された「第71回中国四国学生陸上競技対校選手権大会(中国四国インカレ)」は21日に最終日を迎えました。最終日には、男女800m決勝と男子5000mに7名の選手が出場しました。
女子800m決勝には、前日の予選でシーズン最高記録を5秒更新して勢いに乗る村上咲恵華(こども発達2・聖カタリナ)が出場。予選と同様、スタート直後から先頭に立つ積極的なレースを展開しました。400mを想定どおりの68秒で通過した村上、その後は、後続の選手に何度も前に出られそうになりながらも強気のレースで先頭を守り続けたましたが、最後の50mで同学年のライバルである室町真希選手(広島経済大学)に交わされ、惜しくも優勝を逃しました。非常に残念な結果には終わりましたが、予選タイムも上回り、高校時代にマークした自己記録の更新もようやく視野に入ってきました。この悔しさをスタートに、全国で戦える選手を目指します。
続いて行われた男子800m決勝には、この種目の2連覇と、1500mとの2冠がかかる千原康大(体育2・松江商)、予選・準決勝ともに積極的なレースで決勝進出を決めた植崎敬大(現代経営2・琴平)、そしてプラスで拾われた南澤響(体育2・姫路商)の3名が出場しました。
レース序盤は、先頭を引っ張る植崎に、南澤と千原が続き、400mを54秒台で通過。展開次第では日本選手権の標準記録突破も視野に入れていた千原にとっては絶好の状況でしたが、先頭を引っ張る植崎にやや迷いが生じたところで集団は一気に失速。選手同士がたびたび交錯する難しいレースになりました。
その状況下、冷静にスタートのタイミングを見極め、一気に後続を振り切った千原が1分53秒82のタイムで2連覇、そして1500mと合わせての2冠を達成しました。ややスパートのタイミングを逸した南澤は5位、たびたびの交錯に力を使った植崎は8位に終わりました。ともに苦い対校戦デビューとなりましたが、この1年の成長には目を見張るものがあります。まだまだたくさんの課題(伸びしろ)を抱えていますので、一つずつクリアしながら、1歩前を行く千原を追いかけます。
そして、炎天下で行われた今大会最後の中長距離種目である5000mには、3名の選手が出場。初日の10000mで4位入賞した土居森諒(現代経営2・如水館)が果敢に先頭を引っ張り、平岡錬(体育2・新田)は集団の中ほどで様子をうかがいながらレースを進めました。
一方、1500mで4位に入った黒河一輝(体育4・今治東中等)は、ケガによる調整不足が響き、序盤から苦しい走り。さらに、スパートに絶対の自信を持つ平岡が4000mで集団から離れると、土居森も苦しい表情で天を仰ぎ、優勝争いから脱落、一時は1人の入賞者も出せないかに思われました。そんな中、ラスト300mで平岡がスパートをかけると、それに呼応した土居森もラスト200mでスパート。3位にはわずかに届きませんでしたが、平岡4位、土居森5位と、最悪の幕切れだけは免れました。
以上、中長距離ブロックとしては、過去最多となる優勝者、入賞者を出し、男子65点、女子6点を獲得することができました。これも、日頃から支え、応援して下さる方々のおかげだと感じています。また、出場できなかった者にとっても多くの気づき、きっかけを与えてくれる素晴らしい大会になりました。
今後は、西日本インカレや日本インカレといった上位大会で存在感を示すこと、そして出雲全日本大学選抜駅伝への初出場が目標となります。今後ともご支援、ご声援のほどよろしくお願いします。
<出場選手コメント>
〇 千原康大(体育2・松江商)
「今回は1500m、800mの2冠を目標にしていたので、それが達成できて良かったです。今後は、日本インカレに向けて練習を頑張っていきたいと思います。応援ありがとうございました。」
〇 黒河一輝(体育4・今治東中等)
「私は1500m、5000mに出場しました。最後の中四国インカレは怪我などの影響で納得のいく結果を残せず、とても悔しい大会となりました。しかし、この3日間で仲間の応援、先生やトレーナーの支えの大きさを感じることができました。今は、たくさんの人に感謝の気持ちしかありません。このままでは終われないので、今後の大会で結果を残せるように精進します。」