【短距離】
5月17日から19日にかけてシティライトスタジアム(岡山市)で開催された「第73回中国四国学生陸上競技対校選手権大会(中四国インカレ)」の4×400mリレーは、男女とも環太平洋大学が優勝を飾りました。
大会最終日の最終種目である4×400mリレー、女子の1走に抜擢されたのはルーキーの村上碧(体育1・熊本商)。スタートから勢いに乗った村上がトップで2走の安藝奈々美(体育3・旭川大高)にバトンを繋ぐと、安藝は、100m、200m、そして4×100mリレー(すべて優勝)の疲れがある中、貫禄の走りで3走の黒岩星紗碧(体育2・土佐女子)へ。400mと400mHの2種目で決勝に残り、400mHでは3位に入賞した勢いで黒岩がトップをひた走ります。アンカーは400mで3位に入賞した佐野亜衣(体育3・鹿児島女子)。「追われる展開で少し緊張した」という佐野でしたが、持ち前の粘り強さを見せ、3分49秒41の1着でフィニッシュ。終わってみれば1走から一度もトップを譲らない貫禄の優勝でした。
続いて行われた男子は、4×100mリレーと同様に厳しい展開。準決勝敗退に終わった400mでの悔しい思いをぶつけたい1走の堀之内譲(体育3・広島井口)でしたが、思うように伸びず6位と出遅れてしまいます。巻き返しを図る環太平洋大学は、堀之内からバトンを受け取った本城和貴(体育3・八頭)が、優勝した400mハードの勢いをそのままに4位まで順位を上げると、今大会、400mと400mハードルの5レースを走り疲労困憊の壹岐侑大(体育3・宮崎南)が持ち前のスピードを生かしてトップと1.5秒差の2位まで上げてアンカーのエース・中田大貴(体育4・新見)にバトンを繋ぎます。
2位に終わった個人種目での借りも返したい中田はバトンを受け取るや否や、ぐんぐんと加速。200m地点で先頭を捕らえると瞬く間に追い抜き、その後も勢いを緩めることなく2位との差を広げ、見事、3分13秒47で1着フィニッシュ。苦しみながらも優勝を飾りました。
過去2回、日本インカレの決勝を経験した環太平洋大学マイルチームの危機を救った中田の走りは、エースとしての意地を体現するものでした。一方で、このままでは終われないのも事実。創部以来初めて部員全員で挑む日本インカレで、今大会のメンバーのみならず、「最後の全カレ」でマイルチーム入りを目指す4年生、そして、本来の力を発揮できずに燻っている下級生の力を合わせて「マイルのIPU」復活を目指します。