デザイン経営論入門
デザインの力で、企業や社会をどう変える?
デザインは、商品の見た目を整えるためだけのものではありません。この授業では、デザインを企業の価値創造やイノベーションを生み出す「経営資源」として捉えます。デザイン思考やブランド戦略、組織文化などを企業事例から学び、感性と論理の両方を使って新しい価値を生み出す「デザイン経営」の基本を身につけます。
「つくる」だけで終わらない。
人を理解し、価値を考え、社会へ届ける。
デザイン、感性、データ、ビジネス。領域を横断しながら、まだ見えていない課題を発見し、新しい商品・サービス・ブランド・体験へ変えていく学びです。
デザイン経営学科が扱うのは、見た目の美しさだけではありません。
人の気持ちや行動を観察し、課題を発見し、アイデアを形にし、ビジネスとして社会へ届ける。
その一連のプロセスを、基礎・感性・経営・プロダクト・デジタル・コンテンツ・社会実装の学びを通して身につけます。
デザインの基礎だけでなく、人の感性・行動、経営、商品開発、UI・UX、コンテンツ、社会実装までを横断して学びます。 個々の授業は、観察→理解→課題発見→発想→制作→検証→改善→社会実装という一連の学びにつながっています。
学科の入口になる授業
デザインの力で、企業や社会をどう変える?
デザインは、商品の見た目を整えるためだけのものではありません。この授業では、デザインを企業の価値創造やイノベーションを生み出す「経営資源」として捉えます。デザイン思考やブランド戦略、組織文化などを企業事例から学び、感性と論理の両方を使って新しい価値を生み出す「デザイン経営」の基本を身につけます。
「デザインする」とは、どういうことだろう?
私たちの身の回りには、商品、Web、サービス、空間など、さまざまなデザインがあります。この授業では、造形や色彩だけでなく、情報・環境・サービスまで幅広く取り上げ、「デザインとは何か」を考えます。デザインを単なる表現ではなく、社会の課題を解決し、新しい価値を生み出す方法として理解していきます。
なぜ、その動画やSNS投稿に惹かれるのか?
SNS、動画配信、広告、テレビなど、私たちは毎日多くのコンテンツに触れています。この授業では、情報やコンテンツがどのようにつくられ、人に届き、社会に影響を与えるのかを学びます。物語、デザイン、ブランド価値などを分析しながら、人の心を動かすコンテンツやコミュニケーションを企画するための基礎を身につけます。
デザインを考え、表現する基礎力
「なんとなく良い」を、理由まで説明できるようになる。
色、形、線、質感、レイアウトなど、デザイン表現の基本を実際に手を動かしながら学びます。「なぜこの配色は落ち着いて見えるのか」「なぜこのレイアウトは見やすいのか」など、感覚だけでなく理論からデザインを理解します。手描きやデジタルツールを使った演習を通して、観察力・構成力・表現力を身につけます。
頭の中のアイデアを、「見える形」にする。
良いアイデアも、人に伝わらなければ実現できません。この授業では、観察、発想、構想、表現というデザインの流れを学び、スケッチやモデル制作などを通して自分の考えを可視化します。「思いつく」だけではなく、アイデアを整理し、試し、人に伝えられる形へ発展させる力を身につけます。
空間が変われば、人の行動も変わる。
店舗、建築、インテリア、展示、まちなどの「空間」を、人の行動や体験から考えます。人はどこを歩き、どこで立ち止まり、何を感じるのか。動線、光、素材、空間の大きさなどを観察・分析し、模型制作にも挑戦します。空間を単なる場所ではなく、人と人、人と社会をつなぐ「体験」としてデザインする力を養います。
写真・映像・音・グラフィックで「伝える」をデザインする。
デジタル時代では、何を伝えるかと同じくらい「どう伝えるか」が重要です。この授業では、写真、映像、音声、グラフィックなど、さまざまなメディアの特徴を学びます。企画から構成、編集、発信までを実際に経験し、目的や相手に合わせて情報を魅力的かつわかりやすく伝える表現力を身につけます。
人の感性・行動を理解する
「かわいい」「高級感がある」を科学する。
「かわいい」「心地よい」「使いやすい」といった感覚は、人によって違うように見えます。この授業では、こうした人の感性や心理的反応をデータとして捉え、商品・サービス・空間のデザインに生かす「感性工学」を学びます。感覚だけに頼らず、人が感じる価値を科学的に分析する、人間中心のものづくりの考え方を身につけます。
複雑な情報を、「ひと目でわかる」に変える。
情報が多いほど、伝えるためのデザインが重要になります。この授業では、情報の整理、構造化、視覚化、インターフェース設計などを学びます。グラフィックやWebなどを題材に、人間がどのように情報を見て理解するのかを考えながら、複雑な内容をわかりやすく整理し、相手に伝える「情報デザイン」の力を身につけます。
人の「気持ち」とAI・データをつなげる。
人が何を見て、どんな印象を持ち、何を心地よいと感じるのか。この授業では、人の感情や印象を「情報」として捉え、デジタル技術を使って解析する感性情報学を学びます。AIやデータサイエンスとの関係にも触れながら、人間の感性とテクノロジーを組み合わせ、新しい商品やユーザー体験を考えるための基礎を身につけます。
「好き」「使いやすい」をデータにする。
人の感覚は、商品やサービスをつくる重要なヒントです。この授業では、アンケートやSD法などを用いて、「好き」「高級感がある」「使いやすい」といった主観的な印象をデータとして収集・分析します。統計やデータの可視化も活用し、人の感性を商品開発やデザイン改善、ビジネス上の意思決定に生かす方法を実践的に学びます。
「なぜ人はそう行動する?」から、新しいアイデアを生み出す。
限定品を見ると欲しくなる。選択肢が多すぎると決められない。人は必ずしも合理的に行動するわけではありません。この授業では、人間の意思決定を研究する行動経済学と、「共感・発想・試作・検証」を繰り返すデザイン思考を組み合わせます。人を深く理解することから、新しい商品・サービス・仕組みを考えます。
創造性を経営の力に変える
アイデアを、企業や社会への「提案」に変える。
企業や社会が抱える課題に対して、デザインと経営の両方から解決策を考える実践型の授業です。ブランドづくり、商品企画、サービスデザインなどを題材に、課題発見からアイデア創出、企画立案、プレゼンテーションまでを経験します。「面白い」だけでなく、実現性や事業性まで考えるデザイン経営の実践力を養います。
正解を探すのではなく、新しい答えをつくる。
利用する人を観察し、困りごとや気持ちに共感する。そこからアイデアを出し、試作品をつくり、実際に試して改善する。この授業では、「観察・共感・発想・試作・検証」というデザイン思考のプロセスをワークショップ形式で体験します。失敗を恐れず試行錯誤しながら、新しい価値を生み出す方法を身につけます。
なぜ人は、「このブランド」を選ぶのか?
ブランドは、ロゴや商品名だけではありません。この授業では、ブランドを「企業や商品の価値を社会に伝え、人との関係をつくる仕組み」として考えます。ブランドのコンセプト、ストーリー、ビジュアル表現、顧客体験などを一貫して設計し、長く選ばれ続けるブランドをつくるための戦略とデザインを学びます。
モノとデジタル体験を形にする
身近な商品には、すべて「理由」がある。
なぜスマートフォンはこの形なのか。なぜこの椅子は座りやすいのか。商品には、形、素材、機能、使いやすさなど、多くのデザイン上の判断が隠れています。この授業では、製品開発のプロセスを学び、人の生活や社会の変化を捉えながら、「本当に必要とされるモノ」を考える人間中心のプロダクトデザインを学びます。
「こんな商品があったら」を、本当に形にしてみる。
ユーザー調査から新しい商品のアイデアを考え、スケッチ、モックアップ、プレゼンテーションまでを実践します。誰が使うのか、どんな問題を解決するのか、どんな形や機能が適切なのかを考えながら、アイデアを具体化します。調べる・考える・つくる・試す・伝えるという商品開発の流れを体験する授業です。
「使いやすいアプリ」は、どうやって生まれる?
アプリやWebサイトを使っていて、「わかりやすい」「気持ちいい」と感じるのには理由があります。この授業では、画面の見た目を設計するUIと、利用者の体験全体を考えるUXを学びます。プロトタイプをつくり、実際にユーザーに使ってもらい、改善を繰り返しながら、人に寄り添ったデジタル体験をデザインします。
まだ言葉になっていない「ほしい」を見つける。
人が本当に求めているものは、本人にもはっきりわかっていないことがあります。この授業では、ユーザーの観察や感性データから潜在的なニーズを探り、新しい商品・サービス・体験を企画します。共感、発想、試作、検証を繰り返しながら、人の感性を社会的・経済的な価値へ変えていく力を身につけます。
文化・コンテンツを価値に変える
アニメやゲームは、どうやって「ビジネス」になる?
映画、音楽、アニメ、ゲーム、出版、SNSなど、身近なコンテンツをビジネスの視点から学びます。作品が企画され、制作され、消費者へ届けられるまでの仕組みに加え、著作権、ライセンス、デジタル配信、海外展開なども学修。好きなコンテンツを「楽しむ側」から、「価値を生み出し届ける側」へ視点を広げます。
「面白い」を、続けられるビジネスにする。
コンテンツを考えるだけでは、ビジネスにはなりません。この授業では、ターゲット分析、収益モデル、プロモーション戦略などを考えながら、実際のコンテンツビジネスを企画します。デジタルメディアや地域資源なども題材に、文化的な魅力を守りながら、経済的にも持続できる仕組みをチームで構想します。
アートと社会をつなぐ「仕掛け人」になる。
美術、音楽、舞台、デザインなどの芸術活動は、作品をつくる人だけでは成り立ちません。この授業では、イベントの企画、広報、資金調達、文化政策、芸術組織の運営など、アートを社会へ届ける仕組みを学びます。地域文化やまちづくりとの関係も考え、創造する人と社会をつなぐマネジメントの役割を理解します。
「好き」や「創造力」は、産業になる。
デザイン、映像、音楽、ファッション、ゲーム、広告など、創造性を中心として価値を生み出すクリエイティブ産業を学びます。デジタル化やグローバル化によって変化する産業構造や知的財産、人材育成なども取り上げます。文化的な価値や人の創造性を、どのように社会的・経済的な価値へつなげるのかを考えます。
個々の授業は独立しているのではなく、観察から社会実装までの一連のプロセスにつながっています。考える・つくる・試す・改善するを繰り返しながら、アイデアを価値へ育てます。
人を理解し、価値を考え、
形にし、社会へ届ける。
それが、IPUのデザイン経営学科で学ぶ「デザイン」です。
SOCIAL IMPLEMENTATION
学びを社会で使える力にする
ウェルビーイング論
「幸せ」を起点に、商品や社会を考える。
便利さや効率だけが、良い商品やサービスの基準なのでしょうか。この授業では、幸福や生きがいを意味する「ウェルビーイング」を、心理学・経済学・社会学などの視点から学びます。健康、人とのつながり、働き方、環境などを考え、人々がより豊かに生きられる商品・サービス・組織や社会をデザインする視点を身につけます。
データビジュアライゼーション
数字の中にある「物語」を、見える形にする。
データは、そのまま並べるだけでは意味が伝わりません。この授業では、グラフ、チャート、インフォグラフィックスなどを活用し、複雑なデータをわかりやすく表現する方法を学びます。認知心理学やデザインの考え方も取り入れ、「正確に伝えること」と「わかりやすく美しく見せること」を両立させる力を養います。
デザインプロジェクトⅠ
身近な「困った」を、新しいアイデアに変える。
地域や日常生活の中から自分たちで課題を見つけ、調査、アイデア創出、コンセプト設計、成果発表までをチームで行います。最初から正解が与えられる授業ではありません。「何が本当の問題なのか」を考えるところからスタートし、デザイン思考を活用して、人や社会に新しい価値を提案する力を身につけます。
デザインプロジェクトⅡ
アイデアを「社会で使える形」まで育てる。
企業・地域・社会などの実際の課題を題材に、より高度なデザインプロジェクトに挑戦します。企画を考えるだけでなく、プロトタイプを制作し、検証し、改善して発表するところまでを経験します。チームで役割を分担しながら、創造性とマネジメント力を組み合わせ、アイデアを社会で実現できる形へ近づけます。
ビジネスデベロップメント演習
「いいアイデア」を、「続くビジネス」に変える。
新しい商品やサービスを生み出しても、利用する人や収益の仕組みがなければ続きません。この授業では、市場調査、顧客分析、ビジネスモデル設計、収益構造などを段階的に学びます。「誰に、どんな価値を、どのように届けるのか」を考えながら、アイデアを現実の事業として成立させる力を身につけます。
サービスデザイン演習
サービスの「体験まるごと」をデザインする。
ホテル、店舗、交通、医療などのサービスを、利用者の視点から見直します。ペルソナやカスタマージャーニーマップを使い、「利用する前・利用している時・利用した後」の体験を可視化。そこから課題を発見し、新しいサービスを企画・試作・検証します。目に見えない「体験」をデザインする実践的な授業です。