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IPU環太平洋大学サステナブルブランドプロジェクトが第4回SDGs提案グランプリで優勝しました!

この度、ブランド戦略論の授業の一環で学生さんが考案したジビエレザーの取組と提案が、第4回SDGs提案グランプリのファイナリスト8名のうちの1チームとして選出されました。

5月29日に開催された決勝では、IPU環太平洋大学サステナブルブランドプロジェクトとして、経済経営学部4年の、レフオンリー、ゴーバオロン、グェンティゴックアイン、田中英理、担当講師の扇野睦巳の混合チームを編成し、「ジビエレザーから始めるサーキュラーエコノミー」と題して、4分間のプレゼンに挑戦。見事優勝いたしました。

日曜日にもかかわらず、多くの方にオンラインフェスタへご参加いただき、心から感謝申し上げます。

IPU環太平洋大学サステナブルブランドプロジェクトは、昨年9月から実施したブランド戦略論の受講生の中から、授業が終わった後も継続して地域に貢献したい、国籍による不平等をなくしたい、岡山を盛り上げたいという想いを持つ学生さんと共に発足しました。

ブランド戦略論では、9つのチームに分かれ、社会課題を解決するブランド構築に取り組んできました。ジビエレザーチームでは、昨年11月に実施した鹿のと殺や食肉加工のフィールドワークを通じて、命の大切さを皮だけではなく食からもアプローチしたいと学生さん達が自発的にストレッチ目標を立て、1月にはジビエラーメンづくりにもチャレンジしました。

偶然にも、IPU1期生の石原佑基氏が野生動物の食肉加工業、株式会社どんぐり(岡山県岡山市)の代表取締役というご縁があり、フィールドワークやプロトタイプづくりに全面協力。
捕獲数が一定ではなく個体がバラバラの害獣駆除を取り巻く現状、駆除されても食肉にできるように適正処理されるのはほんのわずかで、銃で捕獲された害獣、食肉加工された後の皮は廃棄物として焼却処分されるという現状を学生さんたちと共有しました。

皮から革へアップサイクルする過程においては、通常、クロム鞣しという工程が一般的ですが、ブランド戦略論の非常勤講師を務める扇野睦巳が所属している一般社団法人やさしい革(所在地:東京都墨田区、代表理事:山口明宏)では、「ラセッテーなめし」という人にも環境にもやさしいエシカルレザーの普及促進をしていることもあり、ESDの一環としてジビエレザーから始めるサーキュラーエコノミーの提案を行う運びになりました。

<ジビエレザーを通じて解決したい社会課題>

環太平洋大学のある瀬戸地区は、200m以下の低い山が数多くあり、シカ・イノシシの恰好の生息地になっています。近年では、畑を荒らすだけではなく、車や人と衝突する事故も見られるようになり、瀬戸地区での駆除とジビエの消費拡大が急務になっています。捕獲された野生動物の利活用は、地元に密着し貢献する大学発の試みとしても期待されています。

畜産に関わる問題も近年注目され、牛や豚を育てるための穀物の高騰、そしてロシア・ウクライナ危機による穀物不足による飢餓問題、牛のゲップやおならのメタンガス問題もあり、近年代替肉の開発が進んでいます。身近で捕獲されるシカ、イノシシは適正にと殺するととても美味しく、特にシカは低カロリー・高たんぱくであるため、良質の代替肉としても注目されています。

こうした背景もあり、ジビエ料理の普及は少しずつ進んでいるものの、レザーとしての利活用はまだ少なく、授業が終了した後もジビエレザーのブランド化に取り組んできました。皮から革にアップサイクルされた後も、傷があると商品化されにくいという問題があり、革に残った傷こそ動物が生きた証として啓発することが求められています。

今回のSDGs提案グランプリのテーマはサステナブルファッションですが、「人間の都合で殺された動物たちの命に感謝し、大切な人のもとに届ける」という学生さんが定めたパーパスをもと、傷がある革も命の証として大切に使うという消費者行動を啓発。廃棄物を出さないサーキュラーエコノミーを日本から世界に広げ、社会的インパクトのある提案を4分間のプレゼンタイムに盛り込みました。

サステナブルファッションのみならず、食糧問題、多子若齢化国と日本消滅問題、ベトナムが抱える男女比の不均衡という社会課題にも切り込んだ、生まれたての赤ちゃん向けファーストレザーシューズの提案は、国籍、年齢、肩書、性別がバラバラの多様性のあるチーム編成の強みを最大限発揮できた内容として評価していただけたのではないかと感じました。

今後も継続して、岡山にいながら大きな夢を抱き、不可能を可能にするために挑戦し、小さな実績づくりを通じて実践していきます。お楽しみに!

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