生成AI活用に関するガイドライン
在学生の方へ
最近注目を集めているChatGPT等をはじめとする生成AIは、文章の要約、画像や音楽の生成等、業務の効率化や利便性の向上といった利点を有することに加え、ブレインストーミング、論点の洗出し、情報収集、文章校正、翻訳やプログラミング補助といった、主体的な学修を育むツールとしても注目されています。その一方、得られる結果の妥当性の担保、著作権の侵害、保護されるべき情報の不適切な漏洩といった危惧も表明されています。また、生成AIの出力をそのまま自身の学習成果物であるかのように扱うことは、自身の学びを深めることに繋がらない場合もあります。よって、現時点において、本学における生成系AI の利用を一律に規制することは行いませんが、学修に利用する際は、以下の点を十分に注意し、適切に活用してください。
(1)情報・内容の信憑性の検証
生成 AI によって作成された文章等には、不正確なものや矛盾するものなどが含まれていることが多々あり、その内容が現実に対して妥当であるかどうかは必ずしも担保されません。また、生成AIには、出典等が示されない問題に加え、存在しない出典を示す可能性も危惧されていますので、正しい知識を得るためには、信頼性の高い他の情報源を根拠として裏付けをすることや、批判的な目で情報の正誤、内容の正確さを見きわめることが不可欠です。
(2)著作権の侵害への注意
生成AI による情報は、インターネット上のコンテンツをAIが学習して画像、音楽、文書を生成されたものであり、生成情報に含まれる出典情報が表示されないため、レポート、試験、論文等でそのまま使用・公開すると、著作権者等の利益を侵害する可能性が生じます。よって、生成された文章やプログラムなどを自分の成果物としてそのまま2次使用しないことが不可欠です。なお、レポート作成において、生成AIの利用が許可されている場合は、生成AIの出力と自身の文章を明確に区別できるよう、使用情報(生成AIの種類、生成時期、生成AIへの指示内容など)を必ず明記しておきましょう。生成AIの利用が許可されていない、もしくは禁止されている授業での利用は認められません。
(3)情報漏洩のリスクへの注意
生成AIに入力した内容はAIによって学習され、意図せず外部に公開される恐れがあります。情報の流出・漏洩等のリスクが生じるため、自分または他者の個人情報等、機密性が高い内容やプライバシーを侵害する内容の入力を禁止します。
生成AIは、情報収集の活用等に非常に有用なツールですが、現在、上記のように多くの課題を抱えています。以上のことを認識し、授業の課題レポートや卒業論文等の作成にあたっては、その内容がみなさんの学修や研究の成果を正しく表すものとなるよう、また、作成の過程で他者の権利の侵害等を引き起こすことのないよう、十分留意して下さい。
本学は、今後も、生成AIを取り巻く社会状況、技術の進展、学内の意見を踏まえながら継続して検討を行い、活用方法を必要に応じて見直していく予定です。