IPU留学から博士号取得へ ― 留学生が語る挑戦の歩み!
「自分のやりたいことが分からなかった。」
そう語るビックチャンさんは、2015年にベトナムからIPUへ留学しました。慣れない環境の中で学び、さまざまな人との出会いや経験を重ねながら、自分の進むべき道を見つけていきました。
現在は博士課程で研究を続けるとともに、日本語教育や外国人支援の活動にも取り組んでいます。
IPUでの学びがどのように現在のキャリアにつながっているのか。その歩みについて伺いました。
自分の可能性を求めて日本留学へ
- 大橋節子学長
(以下、大橋) -
まず、2015年にIPUへ留学してくださったということですが、なぜ日本に来ようと思ったのか教えてください。

- ビックチャンさん
(以下、ビックチャン) -
高校時代はずっと親の期待で医学部進学のための勉強をしていました。
でも、自分が将来どんなことをしたいのか、どんな人になりたいのか分からず、勉強も楽しくありませんでした。一方で、中学校の頃から日本語を学んでいて、日本文化にも興味がありました。もし日本に留学できれば、新しい環境で挑戦し、自分のやりたいことを見つけられるのではないかと思い、日本留学を決めました。
- 大橋
-
親御さんとしては、お医者さんになってほしいという期待が強かったのでしょうね。
- ビックチャン
-
はい。親戚に医者がいたこともあり、親は「医者は社会的に尊敬される仕事だから、子どもにもそういう仕事をしてほしい」と考えていました。
でも、私は日本に行って挑戦したいという気持ちを伝えました。親も、日本留学で成功した人の話を聞いていたこともあり、最終的には無理に医者の道に進ませるのではなく、自分の選択を尊重してくれました。
- 大橋
-
そこでIPUを選んでくださったわけですが、決め手は何だったのですか。
- ビックチャン
-
高校にIPUの先生方が来て、大学について紹介してくださったことがきっかけでした。その中で一番印象に残ったのは、留学生へのサポートがとても充実していることでした。
先輩方の動画や写真を見て、先生方が生活面までしっかり寄り添って支えていることが伝わってきて、「ここなら安心して留学できる」と感じました。
また、IPUにはいろいろな国から学生が来ていて、多様な人と関わる中で、自分もいろいろな経験ができると思いました。さらに、キャリア支援もしっかりしていて、その中で自分の夢ややりたいことを見つけられるのではないかと思いました。

IPUで見つけた夢と挑戦
- 大橋
-
IPUでは、留学生が「成功する留学」を実現できるよう支援してきました。
キャリアセンターの先生方ともよく関わっていましたよね。
- ビックチャン
-
はい。キャリアセンターのサポートは、在学中だけでなく卒業後も続いていて、悩みがあればすぐ相談できる存在でした。本当に心強かったです。
- 大橋
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在学中は、いろいろな活動に積極的に参加していましたね。
印象に残っていることはありますか。
- ビックチャン
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スピーチコンテストですね。学内だけでなく岡山県外の大会にも出場しましたが、先生方が一緒に同行して応援してくださり、丁寧に指導してくださいました。そのおかげで最優秀賞をいただくことができました。


- ビックチャン
-
先生方の支えがなければ、あの結果はなかったと思っています。
また、授業以外でも地域イベントや学内イベントに参加する機会をたくさんいただきました。そうした経験を通して、自分がやりたいことを少しずつ見つけていきました。「夢・挑戦・達成」というIPUの理念は、大学時代だけでなく、卒業後の今も自分を支える言葉になっています。
外国人支援への思いと研究の原点
- 大橋
-
大学院進学につながったのも、そうした経験が大きかったのでしょうか。
- ビックチャン
-
はい。大学3年生の時から司法通訳のアルバイトを始め、外国人就労者の方々と関わるようになりました。最初は「法律に違反した人」というイメージもありましたが、実際には、日本語が十分に話せず、労働環境も厳しい中で追い詰められていたケースが多かったんです。
その時に、「どうすれば彼らの助けになれるのか」と考えるようになりました。IPUで日本語教師養成講座を受けていたこともあり、日本語教育の知識を生かして支援したいと思い、大学院で研究を続けることを決めました。
留学生活で乗り越えた壁
- 大橋
-
留学生活では苦労したことも多かったと思います。
- ビックチャン
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はい。N1を持っていても、専門授業になると先生の説明や日本人学生との議論についていけず、とても苦労しました。そこで先生方に相談しながら、授業前にしっかり予習をするようにしました。
また、日本人との関係づくりにも最初は壁を感じていました。ニュースなどで外国人に対する偏見を感じ、自信を持てない時期もありました。でも、先生方と話す中で、「まずは自分から友達になろうとすることが大切だ」と気づきました。笑顔で話しかけたり、自分から交流したりすることで、少しずつ関係を築けるようになりました。


- 大橋
-
その「諦めない」という気持ちは、博士課程でも支えになりましたか。
- ビックチャン
-
はい。博士課程では、論文投稿が何度も不採用になり、やめたくなることもありました。でも、IPUで学んだ「折れない、やめない」という精神が支えになりました。また、日本語教師として学生と接する中で、「研究を続ける意味」を実感し、諦めずに続けることができました。

現在の研究と外国人支援活動
- 大橋
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現在はどのような研究や活動をされているのですか。
- ビックチャン
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「ベトナム人技能実習生のライフキャリア形成と日本語学習の意義」をテーマに研究しています。技能実習生へのインタビューを通して、日本語学習が仕事や生活にどのような影響を与えているのかを分析しています。また、日本語支援や地域交流を行うボランティア団体も運営しています。技能実習生は職場と家の往復だけになりがちなので、日本人と交流できる場を作り、日本社会とのつながりを感じてもらいたいと思っています。
- 大橋
-
これからの目標について教えてください。
- ビックチャン
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今後も岡山に残り、日本語教師や研究者として外国人支援を続けたいと思っています。今行っている活動をさらに発展させ、もっと多くの技能実習生や外国人を支えられる体制を作りたいです。また、将来的には外国人家庭の子育て支援にも関わっていきたいと思っています。


後輩留学生へのメッセージ
- 大橋
-
最後に、後輩留学生へのメッセージをお願いします。
- ビックチャン
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自分らしいキャリアを描くためには、人との出会いを大切にすることが重要だと思います。先生や友人、地域の方々との出会いの中で、自分自身も成長できます。IPUには、日本語教育だけでなく、キャリア教育も含めて、自分らしい未来を描ける環境があります。ぜひ多くの経験を積みながら、自分の可能性を広げてほしいと思います。
- 大橋
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ありがとうございます。これからも研究と支援活動を通して、日本人と外国人が共生できる社会づくりに貢献していただけることを期待しています。本日はありがとうございました。







