【教育経営学科】特別支援教育ホームカミング座談会
7月29日土曜日、IPUでは昨年度に続き2回目となる特別支援教育ホームカミング座談会を開催しました。この座談会は現職教員であるIPUの卒業生を招いて特別支援教育のお話をいただく企画です。当日は教育経営学科の学生の皆さんを中心に40名ほどの学生が参加し、教育現場にいる先輩たちの語る生の話にたいへん熱心に耳を傾けていました。
今回、座談会に講師としてお招きしたIPU卒業生は以下の2名です。
井手野克俊(いでのかつとし)先生
体育学科2012年卒3期生
岡山県立誕生寺支援学校教諭
上原諒也(うえはらりょうや)先生
学級経営学科(現 教育経営学科)2012年卒3期生
岡山県立倉敷まきび支援学校教諭
この他にも本年度の座談会には、
現職校長として特別支援学校から
原田敬子(岡山県立岡山東支援学校 校長)先生
特別支援教育の先進的取り組みをされている小学校から
金島久美子(美作市立大原小学校 校長)先生
にもご登壇いただき、特別支援教育の詳細や最先端の事情をお聞かせくださいました。
井手野先生、上原先生は、学生時代を振り返り「勉強でも体育会でもしっかりと学生時代を楽しんだ」と各々当時を思い出しながら懐かしく話されていました。一方で、お二人ともに「様々な悩みや紆余曲折もあったが、その一つ一つが今の自分を支える糧になっている」との内容に触れられ、現役学生に明るい見通しをいただきました。
また、井手野先生から「人と狭く深く関わることが自分には合っていた」「授業では意図をきちんと伝えることが大切」などのお話を、上原先生からは「教師として障害のある子どもと接してみて子どもたちの無限の可能性を感じた」「特別支援教育は,子どもの実態にあわせた指導をする教育であることから正解がなく、自分の考えをもとに工夫できる部分がたくさんある」などと、特別支援教育の魅力について経験談を交えてわかりやすく話してくださいました。
原田校長先生からは、二人の卒業生のお話を受けて、特別支援教育の定義や具体的な子どもの生活を取り上げて、熱のこもったお話をいただきました。もっとも参加者の皆さんがしっかりとメモをとっていたのは、特別支援教育のやりがいの話題で、「子どもの成長を身近に感じられる」「子どもを取り巻く関係者と連携してチームで取り組む充実感がある」「教師自身が成長できる」などについての具体的なお話しでした。
金島校長先生からは、小学校の通常学級での障害に有無に関係なく、すべての子どもにとって学びやすい環境づくりと、インクルーシブ教育の観点からの、特別支援教育の重要性についてお話しくださいました。お話しの中で「物の場所を視覚的にわかるよう明示しておくこと」「子どもたちを育てる教師の言葉掛け」「合理的配慮の実際」などについて、写真を提示いただきながら具体的に教えていただきました。
登壇者すべての先生の一言一言がとても具体的で、参加している学生はいずれも、何度も頷き、その度にメモするようペンを走らせており、たいへん有意義な時間になったようです。
参加者の感想には
実際に現場にいらっしゃる先生のお話を聞かせていただいて、仕事のやりがい、特別支援教育ならではの魅力を感じることができた
特別支援教育のやりがいの多さに驚いた。大学の内にもっといろいろな人の話を聞いていろいろな意見に触れたいと思った
などの意見が多く、今回の座談会が特別支援教育に関する興味・関心と今後の学修意欲につながっていることが伺えました。
今後もIPUでは同様の研修を継続し、学生の皆さんの将来の実践力に磨きをかけたいと思います。