MENU
スマホ開閉メニュー
入試情報は受験生応援サイトをチェック!
IPU体育会の活動を発信しています!

    【スポーツ科学センター】経験から科学へ-島根発、データ駆動型スポーツ指導と学生サイエンティストの挑戦

    スポーツ科学センターでは、次世代の知的アスリート育成と地域スポーツ振興を目的として、島根県教育委員会との連携事業・ジュニアアスリートサポートを継続しています。本稿では、その取り組みを通したスポーツサイエンティスト育成についてご紹介します。

    目次

    求められるのは“科学的指導”への転換

    近年、スポーツ指導においては、従来の「経験や感覚に頼った指導」から「科学的根拠に基づいた体系的な指導」への転換が求められています。島根県においても、2025年に中国ブロックで開催されるインターハイや2030年の「島根かみあり国スポ・全スポ」に向け、ただ競技力向上を目指すのではなく、「指導者と選手の双方が選手の身体能力を客観的に理解した上でトレーニングを考えることが必要である」との考え方を持つ指導者が増えてきていました。このような背景を踏まえ、環太平洋大学スポーツ科学センターでは、島根県内の高校でフィールドホッケー、カヌー、陸上競技、そしてバレーボールに取り組む高校生アスリート約130名の体力・運動能力測定を年2回の頻度で実施しています。

    測定とトレーニング支援

    測定は、一般的な体力を評価する項目から、競技特性に応じた専門的な体力を評価する項目まで多岐にわたります。これらを、学内の測定施設・インスパイア、あるいは県内の活動拠点で実施します。測定後には、測定データを指導者・選手に分かりやすく解説し、今後のトレーニングの提案を行うと同時に、トップガントレーニングセンターの野仲直樹先生をはじめとするスタッフによるトレーニング指導も行っています。

    “測る”だけで終わらせない
    現場で育つ学生サイエンティスト

    3年目を迎え、責任者の田中耕作先生(スポーツ科学センター専任研究員)の指導により、この事業の責務は「スポーツサイエンティスト育成プロジェクト」に参加する学生サイエンティストに移行しつつあります。学生サイエンティストは、サポートに先立ち、測定機器の操作、データ処理方法、そしてフィードバックシートの作成に関する研修を受け、在学生を対象とした測定で経験を積みます。彼らが望めば、リモートでの測定結果フィードバックをサポートすることや、スポーツ科学センターが主催するセミナー等での発表も経験できます。これらの経験をもとに、ジュニアアスリート、あるいはトップレベルの選手を支える人材へと成長していきます。

    学びが成長と実践につながる

    インスパイアが竣工した2019年に始まったこの育成プロジェクトへの参加学生は年々増加し、競技スポーツ科学科が新設された昨年度は、のべ91名の学生が参加し、その多くがジュニアアスリートサポートに従事しました。彼らは「現場での課題発見と研究的分析の関連性を学べた」、「指導者や選手との対話を通じて説明力や応用力が高まった」と、活動に参加した成果を自己評価しています。

    実践型教育で未来の支援者を育てる

    環太平洋大学・スポーツ科学センターは、この支援を単なる地域のジュニアアスリートのサポートサービスとしてだけでなく、学生教育の一環としても位置付けています。結果として、マンパワーの増大による測定の質向上に好影響を及ぼすだけでなく、高校生から「身近な大学生が測定してくれるため、分からないことを質問しやすい」といった声が上がるなど、高校生への教育的効果も高めています。

    “ホンモノ”の経験を大学で

    わたしたちは、このほか、日本パラ陸上競技連盟や日本BMX連盟とも連携し、様々なカテゴリのアスリートをサポートしています。田中先生は「スポーツ科学の勉強をするだけでなく、在学中からアスリートサポートに従事したいという高校生は、ぜひ、本学競技スポーツ科学科のスポーツサイエンティストコースを目指して欲しい。他の大学では経験できないスペシャルな経験ができるはずです」と話しています。

    資料請求

    イベント情報

    イベント情報

    • URLをコピーしました!
    目次