【こども発達学科】小崎遼介先生の研究チームがIIAI国際会でCompetitive Paper Awardを受賞!
このたび、環太平洋大学 次世代教育学部こども発達学科の小崎遼介先生の研究チームが、2024年12月に開催された第17回 IIAI国際会において、Competitive Paper Awardを受賞いたしました!
Exploring the Modality of Network-Type Thinking in Young Children with Picture Books(絵本を活用した幼児におけるネットワーク型思考の探求)
Ryosuke Kozaki , Kenya Bannaka, Koichi Akashi , Hibiki Ito, Katsuhiko Murakam,Sayaka Matsumoto , Yasuhiro Kozaki, Kunihiko Takamatsu
この研究は、絵本を活用して幼児期におけるネットワーク型思考の可能性を探るものです。
言葉と言葉を繋げていくネットワーク型の思考に着目しています。たとえば、私たちは、ネコとクマを「動物」といった言葉で関連付け、ネットワークを形成しています。本研究では幼児期に着目し、4歳から6歳の児童119名がどのように言葉の関連付けによるネットワークを形成しているのかをテーマに設定して、絵本を用いてアプローチを行いました。
その結果、ネコとクマから「ネコとクマが一緒に遊ぶ」といった、言葉と言葉をつなげて具体的な行動を示す傾向が多いことが明らかとなりました。繋げた言葉のテキストマイニングでは、put(置く)、play(遊ぶ)、wear(着る)などの動詞で関連づけられる傾向が示されました。その一方、「動物」といったように抽象化した言葉を使う子どもは少ないことがわかりました。
本論文は、幼児教育でのネットワーク型思考を育む可能性を探る実践的な研究として評価され、同会議において論文賞を受賞しました。この成果をもとに、より良い幼児教育のあり方について検討してまいります。
この研究チームは、教育(Education)と情報学(Informatics)の学際領域であるEduinformatics を提唱しているチームです。教育の様々な側面に対して、情報学的な手法により研究を行っております。
参照:Takamatsu, K., Noda, I., Bannaka, K., Murakami, K., Kirimura, T., Kunisaki, T.,Kozaki, R., Matsumoto, S., Kishida, A., Ito, H., Ito, A., Imai, S., Mitsunari, K., Omori,M., Mori, M., Nakata, Y.: Abduction, Abstract Degree and Urgency Matrix (ABDU-M)for Flexible/Agile Higher Education Reform Based on Eduinformatics. In: IntelligentSustainable Systems. pp. 471–478. Springer Nature Singapore (2024)
こども発達学科
小崎 遼介 助教
博士(学校教育学)
専門領域 : 保育内容健康/防災教育
大阪教育大学大学院教育学研究科養護教育専攻にて修士号(教育学)、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科教科教育実践学専攻にて博士号(学校教育学)を取得。防災教育学会理事、日本教育医学会評議員。Japan water patrol、日本ライフセービング協会学校教育委員会に所属。