ジェンダーの平等と暴力のない社会の実現に向けて:第12回SDGs入門ワークショップ
12月21日、現代経営学科の授業(第12回 SDGs入門)の中で、ドメスティック・バイオレンス(DV)サバイバーとして被害者支援のための活動を行っている神坂光咲様によるワークショップを行いました。
2022年度に全国の配偶者暴力相談支援センターに寄せられた相談件数は、約12.2万件。内閣府の男女共同参画局の調査(平成30年)によれば、これまで結婚したことのある女性のうち、およそ7人に1人がくり返し暴力を受けた経験があるとされています。その一方で令和4年に警視庁に寄せられた相談者のうち約20%は男性であり、男性にも被害者が一定数存在していることが知られています。また、これらは実際に報告された事例であるため、男女とも、氷山の一角である可能性が示唆されます。今回、神坂様の体験談を伺い、暴力の実態や若者の間でも起こる可能性とその対応策について、ワークを交えて議論を進めました。
学生たちは、初めて聴く体験者の生の声に真摯に耳を傾け、誰もが被害者にも加害者にもなる可能性があることに向き合いました。そして、お互いを尊重し、対等でより良い関係を築き、暴力のない社会を築いていくために自分ができることについて、考えていきました。
以下、学生の感想の一部を紹介します。
印象に残ったことは、パートナーを無視したりして相手の精神を追い込むこともDVに含まれるということです。DVは身体的暴力のことだと考えていた私にとっては意外でした。彼女や彼氏に急に無視されたりすると、「嫌われたのかな」と誰だって不安になります。神坂さんの「無視され続けた後に、急に優しくされるとやっぱり自分は愛されていると思ってしまった」という言葉に共感できました。でも、「本当に自分のことを大切にしている相手なら、そんな手口を使わない」ときっぱり相手から離れる勇気を持てるようになりたいです。
僕はこの授業でいつも気付かされてばかりです。自分自身に足りないもの、知識や勉強とは違う、誰もが持てる心という部分で、本当に多くの学びがあります。
写真撮影:Momiji …経済経営学部4年生の 矢吹行生さん、神原彩夏さん、沖田康成さんが立ち上げた「岡山の新しい写真撮影サービス Momiji 」
IPUでは、今後も引き続き、SDGs達成に貢献する人財の育成に努めてまいります。
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